あまり豪華なキッチンは、なんとなく近寄りがたいものがあります。豪華すぎると、調理場というより、置き物、飾り物という感じがして、生活感がなくなってしまいます。
反対に生活を重視しすぎると、繁雑な感じになり、お酒落な感じがしません。しかし、ヨーロッパのキッチンはお酒落で、同時に生活感もあります。いったいどこが違うのでしょう。
用途にゆとりと遊びがあるからかもしれません。たとえば、白いキッチンが理想とすると、汚れは気になりますが、それでも自由に料理をつくれたら、それは本当の生きたキッチンになります。
ここではお金をかけないで、ちょっとした工夫と気配りでお酒落なキッチンになる技をご紹介しましょう。イギリスやアメリカ東海岸のキッチンは、都会と田舎では少し違うように思われます。
私は田舎のキッチンが好きです。汚れて少しいたんでいる壁にぴかぴかに光ったお皿をバランスよく飾るセンス。かえってよく使い込んだキッチンのほうが、お皿を飾ることによって重厚な生活感を漂わせてくれるから不思議です。
このような飾り方は、日本のキッチンにも応用できます。古くなったマンションのキッチンはなんとなく薄汚い感じがします。普通、そうした汚れを隠すために壁を塗り替えたりしますが、塗り替えは、時間がたっと、以前の汚れた壁よりもさらに貧弱な様相を呈するのです。
